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 ――見慣れた景色とお別れ――07年11月

日本たばこ旧社宅の解体工事がいよいよ始まりました。

二十数年前、開店した当時、店の並びにナントカ組の事務所があったり、元893の酒乱の店主のいるスナックがあったりで、社宅の人たちに当店は、ほとんど敬遠されていました。

目の前にこんなに大きな団地があるのに、どうして誰も寄ってくれないのだろうと不思議でした。
社宅を上げて、当店もそっち系の飲食店だと思われているらしいことに、うすうす気付いたのは開店から半年も経った頃でしょうか。

日月を重ねるうちに誤解も解け、これまで社宅の皆様にはずいぶんとごひいきにして戴きました。
駅前の再開発にともない、その社宅が取り壊されることになりました。

営業的にもしびれていますが、見慣れた景色が無くなることに、一段と寂しい思いを禁じ得ません。

       07・10・4

解体工事に掛かる前の日本たばこ旧社宅。目隠しも兼ねているのでしょう、道路に沿って防音壁が。
14号棟と13号棟。

左手前の白い建物は交番です。

店の屋上で撮影しています。




      07・10・4


15号棟。
顧客だったカタヤマさんは千葉へ引っ越されました。でも近くに息子さんがいるので時々来店してくれます。

真ん中の奥、茶色っぽい建物は足立税務署。




      07・10・4

左が15号棟、右が14号棟。




      07・11・16

ついに工事が始まって、14号棟の玄関がなくなりました。
ほんの2,3日でこうです。

左下のパラボラアンテナは、その間に我が家の屋上に付いた「北千住有線放送」のです。
さいきんでは有線放送もデジタルの衛星中継に移行しているそうで、ほんじゃ有線放送じゃねーじゃん。




      07・11・16

見るも無残な・・・。
住んでいたわけでもないのですが、なんだか胸が締め付けられる思いです。




      07・11・26

それから10日後。
15号棟は跡形もありません。・・・跡形は、まだあるか・・・。

真ん中の、重機の向こうはスポーツクラブ・トリム。15年間、ほぼまいにち銭湯代わりに通いました。
これも来年早々に取り壊される運命です。

屋上の緑色のはゴルフの練習場。
もちろん上がった事も無ければ、一瞬でも意識したこともありません。




      07・11・26

14号棟。
内部が掻き出され、南側の窓から西日が差し込んでいます。

手前の白いのは交番。

あまりの騒音で、「頭がおかしくなりそうだ」

工事現場を背中に背負っているのだから無理もない。
常勤のお巡りさんはみなボヤキまくっています。
あと半年足らずの我慢です。気を確かに持って辛抱してください。




   07・12・3

14号棟。
南側から撮影。
朝っぱら、ガードマンさんにお願いして現場に入れてもらいました。




    07・12・5

ほとんど風前の灯火の14号棟。
見方によってはちょっとしたアートオブジェと言えなくもありません。




    07・12・5

瓦礫から鉄筋を除き、コンクリートを粉砕して盛られた山。
基礎材などに再利用するそうです。




    07・12・5

朝陽を浴びる、パワーショベルの勇姿。作業開始前のひとときです。

建物が片付いたら、続いて基礎の掘り起こし工事に入るそうです。むしろこっちの方が激震を伴うらしい。

厳しい昼寝も続きます。



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